先代のこと
先代宗家で私の父である
中村名聞(茶號:如光)は、
仏教者・易者で茶道と華道の家元であり、
水墨画家でもありました。
先代がサラリーマン時代に横浜の六角橋で易占をしていた青柳貫孝師に鑑定をしてもらったことがきっかけで入門しました。
最初は、
茶道や華道の修行をし、
それから仏教を学んだそうです。
入門して三年後の昭和48年に壺月遠州流茶の湯と古流生花松陽会を免許皆伝しました。
仏教血脈を相承し仏弟子の儀を貫孝師より受戒し、
仏弟子名聞
を拝命いたしました。
先代は、
自宅の一室を庵寺に設えて単立寺院として
天燈山佛母寺
を開基し、
人間関係や家庭・経済事情などに悩む人たちに仏教者として相談にのり、
時には得意の易占や九星気学などもとりいれながらアドバイスをしておりました。
青柳貫孝宗匠は、
浄土宗の僧侶でしたが先代には浄土宗の僧籍にいれることはしませんでした。
渡辺師が
「一宗一派に固執するようなことがあってはならない」
とよく仰っていたということもあったのだと思います。
居合道(無双直伝英信流五段)を
坂上隆祥師(武道家・武道功労者表彰受賞)の下で修業しました。
平成九年に横浜市港南区で「横浜剣友会」を主宰し、
私もそこで居合の鍛練をしました。